BetterTouchTool導入の経緯
BetterTouchToolの導入に至った身の上話を少し、させてください。
先日iMacを購入しました。
こちらの記事の中でも少し述べているのですが、Appleのサードパーティー製の入力デバイスへの冷遇が著しく、ほとほと困り果てました。
前提:マウスはいっぱいボタンがあったほうがいいに決まってる
ボタンの数は正義です。
これは個人の感想などではなく森羅万象生きとし生けるもの全てに等しく適用される絶対的真理と言えます。
Macに移行する以前はこちらのマウスを愛用しておりました。
購入したiMacにもMagic Mouse2なる白い板をひん曲げた不可思議なマウスが付属しておりましたが、こいつのボタンはたった一個です。使えるわけがありません。
忌むべきAppleによって冷遇されたサードパーティー製のマウスの洗礼を浴びつつも、あれやこれや試行錯誤し、やっとG604が使えるような環境にこぎつけました。
とは言え気になるMagic Mouse2
とは言え最初のMacのセットアップ時に少〜しだけ触ったMagic Mouse2の使い心地はなかなかのものでした。
特にSafariでブラウジングしているときの、あのぬるっとページバックできる感じがたまりません。
普段はSafariなどを使わずGoogle Chrome一辺倒ですが、あのぬるっとを味わうためにSafariを使おうかなと思う位にはぬるっと好きです。
そして神アプリにたどり着く
ダウンロードする前から直感的にわかりました。
「あっ、このアプリは神だ」
と。
僕レベルになると使う前から神アプリが直感的にわかるのです。夜神月と初めて電話した時の魅上照のように。
BetterTouchTool
本題。
一応有償のアプリで2年のライセンスが$9くらい、永久ライセンスが$20くらいです。45日間試用期間つきです。
機能に対して安すぎるんでサクッと永久ライセンス購入しましょう。
僕は仮に$100でも余裕で購入します。そのくらいの価値はあります。
ちなみに今回は主にMagic Mouse2の機能の拡張に関して紹介していきますが、拡張できるのはそれだけではありません。
- タッチバー(搭載機種のみ)
- Magic Trackpad
- サードパーティー製のマウス
- Magic Keyboardを含めたキーボード全般
等も機能拡張の対象になります。
BetterTouchToolインストール
他のアプリと特段変わったことはなく、ダウンロードしてきてアプリケーションフォルダにぶち込むだけです。
セキュリティとプライバシーの「アクセシビリティ」だけパーミッションが要求されるのでチェック入れましょう。
あと、多分やっといた方がいい設定は以下の項目です。
「プロセス優先度ヘルパーツールのインストール」というボタンをクリックして、アドオンをインストールしときましょう。
実際どの程度役に立っているのかはわかりませんが、多分やっといた方がいいです。
BetterTouchTool⇨Magic Mouseの設定
左上のドロップダウンからMagic Mouseを選択します。
画面上一番左のサイドバーは「どのアプリで動作を認識するか」を決める項目です。とりあえず最初はすべてのアプリ(どこでも)で動作するアクションを作っていきましょう。
グループとトップレベルのトリガー
ここのカラムではMagic Mouseで行うトリガーを設定していきます。
トリガーというと少しわかりにくいかもしれませんが、要するにMagic Mouseに対して行う特定の動作です。
選択できるアクションは非常に多くディフォルトで用意されているものだけで44個あります。
この1トリガーが他ボタンマウスの1ボタンに相当しますので、全部設定したら44ボタンマウスになるわけです(笑)
そらG604捨てるわ、って感じです。
いや、捨ててはないんですが、マジで出番ありません。
もちろん同時に設定することができないトリガーとか、区別して使い分けるのが厳しいトリガーというのは存在しますがそれにしてもすごい拡張性です。
面白いなと思ったのが「アップルの上を一本の指でタップ」というアクションで、Magic Mouse上にあるアップルのロゴをタップするとトリガーとして認識します。
選択したトリガーに割り当てられているアクション
こちらのカラムではトリガーを認識した時に実際に行われるアクションを設定します。
例えば「二本指でクリック」というトリガーを認識したら「スクリーンショットを撮る」というような具合です。
ディフォルトでも相当な数のアクション(もう数えるのもめんどくさいんで数えませんが)が用意されていますが、スクリプトとかも実行させることができますので、そのアクションの幅は事実上無限です。
多分思いつくアクションはほぼなんでもできます。
ちなみに一つのトリガーに対するアクションは一つだけでなく、連鎖的に複数のアクションを実行することも可能です。
例えば、「Chromeを開く」→「⌘L(検索窓フォーカス)」→「検索キーワード入力」なんていうアクションの組み合わせを一つのトリガーに対して設定することも可能です。
トリガーとアクション設定のヒント
ここまでの解説で相当何でもできそうだということは伝わったと思います。
しかし設定が無限すぎてどういう方針で設定していけばいいのか迷路に迷い込む方も少なくないと思います。
ここでは少し設定のヒントを紹介していきます。
取り返しのつかないアクションを設定するべきではない
例えばファイルを削除したり移動したりと言うアクションコマンドは与えるべきではありません。
少なからず誤爆・暴発と言う可能性はありますので極力そういったアクションは控えましょう。
「Undoできるからいいじゃん」と思われるかもしれませんが、画面を見ているときに暴発すると限りませんので、知らない間に大事なファイルが消えていたと言うことになりかねません。
デフォルトのトリガーとの重複を避けよ
magic MouseはデフォルトのOSレベルでいくつかのトリガーが設定されています。
- 1本指上下スワイプ⇨スクロール
- 1本指左右スワイプ⇨ページ間スワイプ
- 1本指ダブルタップ⇨ズーム
- 1本指右側をクリック⇨コンテキストメニュー
- 2指ダブルタップ⇨Mission Control
- 2本指左右スワイプ⇨フルスクリーン切り替え
これらの動作に何かを割り振るときは必ずデフォルトのトリガー機能を設定から無効化しましょう。
4本指トリガーはクリックと下スワイプのみ
使ってみるとすぐわかるのですが、4本指トリガーと言うのは実際認識させるのが非常に難しいです。
特に左右のスワイプの使い分けなんかはできたもんじゃありません。
4本指で触れている圧力でマウスがサクサク滑ります。
もともとマウスってそういうもんですのでここら辺は仕方ありません。
上下いずれかのスワイプとクリックであれば4本指でも問題なく行えますので使用はその範囲に止めましょう。
Magic Mouseに割り振ったトリガーとアクション
実際に僕が「全てのアプリ」と「ブラウザ用」に設定したトリガーとアクションを紹介します。
全てのアプリ
1本の指で真ん中をタップ
アプリケーションスイッチャーを設定しています。
通常⌘+Tabで立ち上がるやつです。
ちなみに左右スワイプでぬるぬる動きます。
1本の指で右をタップ
通知センターを設定しています。
結構頻繁に誤爆するので、仮に誤爆しても問題ないものを設定しています。通知センターを設定することでアプリケーションスイッチャー⇨左右スワイプでカーソル移動⇨右側をタップしてアプリを選択することができるようになります。
スイッチャーを立ち上げてもわざわざマウスカーソルでアプリを選択しに行くのが面倒だったので、この設定の組み合わせを発見できたのは幸運でした。
アップルの上を1本の指でタップ
パスワードを入力するマクロを組んでいます。単純にキーボードショートカットでパスワードを1文字ずつ送信するだけです。
ログインするときにマジで便利です。
3本指でタップ
デスクトップを表示する設定をしています。
ここは別になんでもよかったんですが要検討ポジションです。
3本指でダブルタップ
アプリケーションランチャーを設定しています。
これも頻繁に使うので確実に設定しておきたいところ。
4本指でクリック
カーソル下のアプリを閉じるを設定しています。
アプリを閉じたりするのは取り返しのつかない動作ですのであまり設定するべきではありませんが、僕のマウスの持ち方的に4本指でのクリックはほぼほぼ誤爆がありえないので、この設定をしています。
実際誤爆した事はありません。
ブラウザ
ここからはブラウザを使用中にのみ認識するトリガーです。
基本的にはすべてのアプリで設定しているトリガーとの重複は避けたほうがいいと思います。
TipTap左右
TipTapというのはあまり聞き慣れない言葉ですが、BetterTouchTool用語です。
2本指を使い、1本の指をマウスに乗せたままもう片方の指をタップする動作を指します。
人差し指と中指でやるのが基本だと思います。
人差し指をタップするのがTipTap左、中指をタップするのがTipTap右です。
左右にそれぞれ「⌃+Tab」と「⌃+⇧+Tab」のキーボードショートカットを割り振っています。
これらのショートカットはほぼ全てのブラウザで「タブの左右移動」のショートカットとなっています。
この設定はムチャクチャオススメです。幸せになれること間違いありません。
ピンチイン/アウト
それぞれ「⌘-」「⌘=」のキーボードショートカットを割り振っています。
これらは多くのブラウザで「拡大と縮小」のショートカットとなります。
ピンチイン/アウトは若干認識の精度に甘さが見られます。なんかコツあるのかもしれません。
2本指でスワイプダウン
「⌘W」のキーボードショートカットを割り振っています。
多くのブラウザで「タブを閉じる」のショートカットとなります。
2本指で上にスワイプ
「⌘T」のキーボードショートカットを割り振っています。
多くのブラウザで「新規タブ」のショートカットとなります。
2本指でクリック
アクションのマウスクリック操作から「⌘+クリック」を割り振っています。
このコマンドは多くのブラウザで「新しいタブでリンクを開く」動作となります。
3本指でクリック
「⌘R」のキーボードショートカットを割り振っています。
多くのブラウザで「タブのリロード」のショートカットとなります。
3本指でスワイプダウン
「コンテキストメニュー項目をトリガー」から「日本語に翻訳」を割り振っています。
英語のサイトを頻繁に見る方には必須です。
3本指で右にスワイプ
「⌘⇧R」のキーボードショートカットを割り振っています。
多くのブラウザで「タブのスーパーリロード」のショートカットとなります。
スーパーリロードってなんやねんって方も少なくないと思いますが、そのページに対するブラウザのキャッシュをクリアしてリロードするコマンドです。
普通の方はあまり使うことはないかもしれませんが、Webサイトのデベロッパーはしょっちゅう使います。
BetterTouchToolまとめ
今回はMagic Mouseに関しての解説だけでしたか、このほかにもキーボードを特定の順序でストロークすることをトリガーとする「キーシークエンス」なんかもムチャクチャ便利です。
感じましたか?
無限の可能性。
紛れもなく神ツールです。
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